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2025/12/19

学校行事

甲南医療センターを見学しました

12月11日(木)、高二・高一の希望者を対象に、甲南医療センターを見学させていただきました。甲南医療センターは、本校と同じ平生釟三郎によって創設された神戸市東灘区にある総合病院です。この度は、医療ロボット「ダヴィンチ・サージカルシステム」について、講義と操作シミュレーションを体験させていただき、またオペ室などの普段は部外者が入れない施設も見学させていただきました。

「ダヴィンチ・サージカルシステム」は、術者(外科医)がコンソール(操作台)からアームを遠隔操作する、最先端の手術支援ロボットです。医師の手の動きを精密にロボットアームへ伝えることで、人の手首以上の可動域を持つ繊細な動きが可能になります。また、患部が立体的な画面に拡大表示されるため、鮮明な視界のもとで手ぶれを抑え安定した操作を実現します。 これらの機能により、わずかな切開で精緻な手術を行うことができるため、体への負担が少なく、入院期間が短縮されるなどのメリットがあります。

生徒たちは、目の前で動く最新の医療機器に、「すごい」「これこそまさに未来だ!」と圧倒され、終始驚きが止まらない様子でした。最先端のテクノロジーが、単にゲームのコントローラーを通じて見る画面上の話ではなく、自分たちの生活圏内である甲南医療センターに実在し、実際に操作することができた。その事実は、生徒と先端医療との心理的な距離を劇的に縮め、漠然とした憧れを「頑張れば手の届く現実的な目標」へと昇華させるきっかけとなったはずです。

この体験で得た「知的好奇心への刺激」や、同じ創立者の系譜に連なるという「当事者意識」は、キャリア教育における強力なアンカー(原体験)となり、学習意欲の向上と将来の進路選択において、決定的な役割を果たすでしょう。本校で学ぶ建学の精神「徳育・体育・知育」が、病院という実践現場において「最新医療による人命救助」という形に変換され具現化されている――。学校での学びが実社会にどう還元されるのかを目の当たりにしたこの経験は、生徒たちにとって未来の自分を重ね合わせる最強のロールモデルとなったに違いありません。

甲南医療センターのみなさま、貴重な体験をさせていただき、誠にありがとうございました。