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2025/10/29
学校行事
9月27日(土)28日(日)の2日間に渡って、文化祭「甲南祭」を開催しました。今年のテーマは「響和(きょうわ)」です。「響和」には、「響」=心と心が響き合うこと、「和」=人と人とのつながり という意味が込められています。甲南生それぞれの表現が響き合い調和することで、ここでしか生まれない「甲南らしさ」を形作りました。
今年も多くの方々のご協力を得て、甲南祭を実施することができました。誠にありがとうございました。生徒渾身の作である特設ウェブサイト「甲南祭2025」にて、文化祭の紹介動画をご覧いただけます。開催の興奮が少しでも伝われば幸いです。(予告なく変更、終了する場合がございます。ご了承のほど、お願い申し上げます。)

生物研究部は、捕獲したマムシの肉を捌いて出汁を取ったラーメンの調理レポート展示という衝撃的な企画に加え、本校の授業でもおなじみのチリメンモンスターを探し出すビンゴ大会で来場者を楽しませました。鉄道研究部は、今や貴重となった阪急電車旧2000系型模型の走行会や、引退が迫る500系新幹線の迫力ある鉄道写真を展示し、鉄道ファンを魅了しました。物理研究部は、ボール紙で歯車を制作し、分と秒を刻む振り子時計のムーブメントを再現した精巧な展示を実施。さらに、望遠鏡で捉えたアンドロメダ星雲の美しい長時間露光写真の数々を公開しました。放送部は、最新のニューススタジオ技術を応用し、VR(仮想現実)とAR(拡張現実)技術を駆使したVR鬼ごっこやAR合成ペイント技術の体験デモを行い、来場者を未来のメディア体験へと誘いました。化学研究部は、高強度ガラス「オランダの涙」の制作とその硬度実験を披露。また、科学アニメでもおなじみのダイラタンシー現象を再現したデモで、来場者を楽しませていました。
中学1年生は、身近な疑問から生まれた研究を展示。「野球のポジションによるグローブの違い」「氷の溶解速度の比較」「魚のウロコの不思議」など、日常のなぜ?を追究する探究の原点を示しました。中学2年生は、校外学習で訪れた大阪・関西万博のレポートを発表。25年後の大阪のCGに想像を巡らせた展示や、リボーン体験で未来の自分の姿を見て受けたショックなど、未来社会を「自分事」として捉えた率直な感想と鋭い洞察が伝わってきました。中学3年生は、戦争や災害に関する新聞記事を収集・分析し、情報活用で培った知見をもとに、独自のオピニオン(意見)を発信する展示を行いました。高校1・2年生は、キャリアデザインの一環として訪問した企業のレポートをグループごとに展示。企業が持つ社会的使命を分析し、自己との接点を探りました。高校2年生のフロントランナーコースは、総合的な探究の時間で、自由研究をさらに発展させた深いテーマを追究。「物理学における哲学」「京町家から学ぶサステナブル」「音楽フェスの持つ地域創生の力」など、学問の枠を超えた興味深い報告が注目を集めました。グローバル・スタディ・プログラムでは、生徒たちが興味関心のある世界遺産を精巧に再現したジオラマを展示し、国際的な視点と創造力を示しました。

「甲南三学園環境学習」の展示会場では、本校の卒業生や甲南大学の先生方の協力のもと、不要になった材木を活用した絵馬やお箸、箸置き作り体験が行われました。生徒有志による企画も大きな賑わいを見せました。制限時間内に生徒が扮するメイドさんを見つけてクリアする迷路ゲームや、弓道部員が丁寧に教える本格的な射的、野球部員による投球フォームのレクチャー付きストラックアウトなど、個性を活かしたゲームで盛り上がりました。模擬店では、ドーナツ、揚げパン、焼きそば、フライドチキンなど、OB企業とのコラボレーションによる食品が販売され、長蛇の列となりました。今回からPayPayでの支払いが可能となり、キャッシュレス決済を導入したことで、スムーズな購入体験を提供しました。
日本一の腕前を誇るブラスアンサンブル部は、「スウィングル・シンガーズ」、「エヴァノロジー」などのアップテンポな演奏を皮切りに、クラシック同好会のバイオリンによる「情熱大陸」、器楽部によるサカナクションの「新宝島」やHump Backの「拝啓、少年よ」などを披露しました。会場となった中庭ステージは、常に大入り満員で大盛り上がりを見せました。生徒たちは腕を振り上げ、ノリノリで演奏とパフォーマンスを楽しんでいる様子が印象的でした。ビブリオバトルでは、登壇者が制限時間内におすすめの本の魅力を熱く語るプレゼン大会を実施。お芝居さながらの迫真の演技力で、聴衆に本の中身を伝え、知的な興奮を共有しました。衣装のセンスやウィッグカットのテクニックが問われるミスコン、会場全体の盛り上がりで競うカラオケ大会やギターの独奏、そして多くの観客を味方につけた者が勝者となるラップバトルなど、バラエティ豊かなステージが生徒たちの個性を爆発させました。

最後には、各コンテストの表彰と同窓会からの文化大賞の表彰が行われました。有志企画の部では甲南三学園環境学習が、文化部の部ではブラスアンサンブル部が最優秀賞に輝きました。また、有志企画の「えだむsinshooting」(射的)とブラスアンサンブル部に、来場者による投票オーディエンス賞が贈られました。2日間に渡る文化祭は、まさに甲南生の創造力や活力が響和した素晴らしい文化祭となりました。