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2025/09/04
学校行事
9/1、2学期の始業式を行いました。山内校長先生のご挨拶では、戦後80年を振り返るにあたり、学徒出陣で軍隊に召集された旧制甲南高等学校20回生弘世徳太郎さんのインタビュービデオを紹介されました。甲南からは20回生と21回生が戦場へと派遣され、弘世さんは、高校生活を楽しみにしていた矢先に召集令状を受けたとのことです。早期卒業を余儀なくされた当時の体験や、今を生きる生徒たちに向けて、思いを語られました。
─「学徒出陣で陸軍に召集された。当時は”お国のため”と駆り立てられる時代だったが、甲南の生徒たちは皆、戦争に疑問を抱き、友人が次々と戦地へ送られる様子を見て、『なぜこんなことをしなければならないのか』と語り合っていた。日本が再び戦争をすることはないと信じるが、苦難に直面しないとは限らない。だからこそ、健全な心身を養い、優柔不断を戒め、日本を間違った道へ進めない指導者として、幅を利かせるだけの哲学を身につけてほしいと願っている。時代が変わっても人間の尊さは普遍であり、特に甲南の校風は知識を詰め込むだけでなく、自らの思想を深く整える場となりうる。皆さんがいるから日本は平和でいられる。私はそう信じ、この国の未来を皆さんに託したいと本気で思う。社会に出たとき、『あの人は違う』と誰もが認める人物になってほしい。」─
校長先生は最後に、「世界は依然として厳しい時代が続いている。だからこそ平和を愛する人になり、甲南での学びを通じて未来を支える人間へと成長してほしい」と結ばれました。
続いて、部活動の表彰が行われました。近畿中学総体で優勝した中学弓道部、Japan Student Jazz Festivalで神戸市長賞(全国1位)を受賞したブラスアンサンブル部、同大会でダブル受賞を果たした中高のメンバーをはじめ、中学テニス部(近畿中学総体準優勝)、高校野球部、中学野球部、中学バスケットボール部、高校馬術部、中学水泳部、バドミントン部、アーチェリー部、ゴルフ部、書道部が壇上で表彰されました。さらに、グローバルスタディ探究学習の優秀者表彰や、ベルギーからの留学生、教育実習生の紹介も行われました。
その後、生徒指導部長の今田先生からは、夏休みに体験された警察を騙る特殊詐欺未遂のエピソードを交え、詐欺被害への注意喚起がありました。また、「甲南は卒業生に愛される学校であり続けるために、地域からも愛される学校であってほしい」と語られ、行事の多い2学期、行事と授業を学びと成長の機会にしてほしいと呼びかけられました。
最後に、生徒会総務より文化祭のテーマ「響和」が発表され、「一人ひとりの心が響き合う、素晴らしい文化祭をつくろう」と全校生徒に向けてメッセージが送られました。