甲南高等学校・中学校

MENU
ENGLISH

NEWS

新着情報

2025/07/23

学校行事

1学期終業式

7月18日、1学期の終業式を行いました。式では、山内守明校長先生が式辞を述べられました。

校長先生は、本校の多様な行事や学びが生徒一人ひとりの成長に繋がっていることに触れ、物事を詳細に観察する「虫の目」と、全体を俯瞰する「鳥の目」の両方を持つことの意義を説明されました。日々の現実だけでなく、複雑な世界情勢を把握するために不可欠な視点であると語られました。

先日行われたソフィア講演会での、生徒から寄せられた「正義とは何か」という問いかけが取り上げられました。鴨志田氏が「対立の根源に迫り、市民の声にも耳を傾け、相手に限りなく近づき想像する」ことの重要性を説いた点は、まさに「虫の目」で物事の深層を見極める視点に他なりません。さらに、アンパンマンの作者、やなせたかし氏の思想が、この視点に深く通じ合うとし、やなせ氏が戦争経験から導き出した「すべての人を喜ばせる正義」という考えに言及されました。頭をちぎって差し出すアンパンマンの姿には、「飢えや欲がなければ戦争は起こらない」という平和への願いが込められており、これは「鳥の目」で捉える普遍的な正義、すなわち、すべての人の幸福を願う視点につながっていると述べられました。

校長先生は最後に、終戦から80年を迎える日本の歴史に触れ、太平洋戦争で日本兵士約230万人、民間人約80万人が犠牲になった悲劇を語るとともに、「虫の目」と「鳥の目」の視点から、日本兵がアジア全体で数千万人の命を奪った事実にも目を向けるよう促しました。正義とは何か、平和を願いながらその意味を考えてほしいと、式辞を締めくくられました。

続く、部活動表彰では、阪神大会への出場権を獲得した中学野球部、近畿大会への出場が決まった高校バレーボール部、県総体優勝のアーチェリー部のほか、卓球部、陸上競技部、中学テニス部、中高バスケットボール部、高校弓道部、高校水泳部、中高バドミントン部、ゴルフ部が表彰されました。

生徒指導部長今田先生からは、「時間を大切に」を目標した1学期、時間をどのように使うか考え、大切に使うことができたか問いかけがありました。また、夏休みの注意点として、オンラインゲームでのリスクについて説明され、知らない人と個別に繋がることのないようにと伝えられました。その後、ICT教育部から生成AIの利用に関する注意点の説明がありました。自治会総務(生徒会)からは、文化祭でのタレントショーやコンテストなどのイベントの紹介が行われました。式後のホームルームでは、担任の先生から通知表が手渡されました、高2高3のフロントランナー・コースの生徒たちは、22日から夏期講習が始まります。