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2025/01/17
学校行事
阪神・淡路大震災から30年となる1月17日を前に、1月15日(水)、5時間目に中学生、6時間目に高校生が講堂に集い、山内校長先生による震災関連講演が行われました。この地震では、6,000人を超える尊い命が失われ、甲南学園でも34名が犠牲となり、そのうち中高の生徒2名も亡くなられました。講演の冒頭では、亡くなられた方々を追悼して全員で黙祷を捧げました。
山内先生は、地震に関する統計データと映像や写真を交えながら、震災のメカニズムや被害状況について詳しく説明されました。当時、倒壊した建物や瓦礫が散乱し、道路が寸断された中で、安否確認が取れない生徒宅を訪問し、余震の危険を顧みず状況を確認しようと奔走された経験を語られました。その様子は偶然NHKによって記録されており、当時の状況を鮮明に拝見することができました。
また、校舎が全壊したため、グラウンドに仮設校舎を建てて授業を再開したことや、体育の授業を近隣の警察学校のグラウンドを借りて行ったことなど、学校再建に向けた取り組みも語られました。特に、震災で亡くなった生徒たちの遺影を持って卒業式を行ったエピソードは、若い命が奪われたことへの深い悲しみと無念さが、心に強く響きました。
今後起こり得る南海トラフ地震についても関連させ、阪神・淡路大震災の教訓から学ぶべきことを具体的に示されました。マグニチュード8を超える巨大地震が想定されること、震度4以上の揺れが約100秒続き、震度3以上の揺れが3分近くも続く可能性があることを説明されました。加えて、5メートルの津波による浸水域のシミュレーションも示され、災害に備える重要性を強調されました。
「災害はいつ起きるかわからない。覚悟を決めて『常に備えよ』の気持ちを持ってほしい」との言葉に続き、「家族と一緒に当時の話を聞いたり、逃げる場所や行動を事前に決めておくことが大切」と述べられ、生徒たちに日頃からの準備と意識の大切さを訴えかけられました。
生徒の感想
・ | (亡くなられた生徒の)ご両親が語られた言葉には、深い悲しみとともに、震災で命を落とすことの無念さを感じました。突然家族を失うことの痛みや、震災がもたらす悲劇の重さを改めて実感し、今後の防災意識をより高める必要性を感じました。 |
・ | 自分と同じくらいの年齢の方が亡くなっていて他人事ではないと改めて実感しました。そしてこんなに”死”とは目の前にあるものだと痛感し、命の儚さを知りました。そして、常に備えることが大事なのだとより一層実感しました。 |
・ | 次の地震はとても大規模で、既に備えておかないといけないレベルだと思います。自分の身の安全、家族の安全を確保するために、最低でもハザードマップを確認し、自分が住む地域の地形や危険な場所を確認し、状況に合わせてどこに避難すべきか、家族と相談しておきたいと思いました。 |