甲南高等学校・中学校

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2023/10/02

学校行事

第2回ソフィア講演会を行いました。

文化祭週間を迎えた9月28日(木)、今年度2回目のソフィア講演会を行いました。ソフィア講演会は、社会のさまざまな分野で活躍される方を講師としてお招きし、その生き方や考え方、英知に触れ、中学生・高校生が自らの生き方や将来を考える機会として実施されています。今回は、大阪大学名誉教授福井俊郎先生をお招きし、ご講演いただきました。「甲南健児の意気を見よ」というタイトルで行われた講演は、旧制甲南高等学校の歩みを示していただきながら、今も昔も変わらぬ平生精神と甲南生の気質を学ぶ貴重な機会となりました。

福井先生が学ばれた時代、日本には38の旧制高等学校がありました。官立の旧制高校がバンカラな雰囲気だったのに対し、武蔵、成蹊、成城、甲南といった私立の旧制高校は、大正デモクラシー・大正ロマンの申し子といったスマートな学生スタイルだったそうです。7年生高等学校は、尋常科4年・高等科3年の7年一貫教育を施し大学へと進学する流れでしたが、学年の1割ほどが留年するくらい進級基準は大変厳しかったそうです。

福井先生は、当時の通知表や岡本駅付近の写真、また、校舎や学生帽の学生、大食堂での食事などの写真を示されながら、学生や先生、学校生活についてお話してくださいました。運動部か文化部のいずれかに入ることが義務付けられていた部活動は、旧制時代はラグビーが特に強く、甲南ラグビーの黄金時代だったそうです。学生たちは、勝利すると寮歌や応援歌を歌いながら、町を巡り歩いていたそうです。福井先生は、その応援歌をステージの上で披露してくださいました。また、教練の授業の様子、学徒出陣や勤労動員で学校がひっそりとしたこと、戦争で犠牲になった学生のことなど戦時下における苦難についてもお話くださいました。
最後に、平生先生が一人の学生に宛てた手紙をご紹介され、「自分が天から与えられた才能を発揮することに努力していればよい」という平生先生のメッセージを生徒たちに伝えられ、講演を結ばれました。

生徒の声
一番印象に残ったのは、今とは違う旧制甲南高校のお話です。例えば、今より進級の基準が難しかったことや大食堂で教師を含め全員で昼食とっていたことなどです。また、戦時中にも関わらず学校では英語の教育に力を入れ、グローバル的な視野が当時からあったことにも驚きました。旧制高校時代の生徒の当時のいきいきとした様子を知ることができ、大変興味深かったです。