甲南高等学校・中学校

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2023/07/20

学校行事

サイエンスツアー事前学習「ボルネオ島について」

この夏、マレーシア・コタキナバルにて、サイエンススタディツアーを実施する予定です。その事前学習として、ボルネオ保全トラスト・ジャパンの青木崇史さんをお招きし、ボルネオ島に住む生物やプランテーション開発に伴う森林伐採、パーム油の問題、そして未来に向けて私たちができることなどについて幅広くお話をいただきました。

パーム油は多くの製品に使用されており、その需要の増加が森林伐採につながっていることが問題となっています。パーム油の利便性を理解すると同時に、ボルネオ島に住む生物を守るために熱帯雨林保全の重要性を認識しました。

また、8R(Reduce, Reuse, Recycle, Repair, Redistribute, Refuse, Rethink, and Respect)という新たな概念を知りました。これは、資源の使用や廃棄物の処理において循環を促進するための行動原則です。物流循環だけでなく、他の環境問題や資源の有効活用についても考える必要があることを理解しました。また、森林保全活動への支援や土地の価値上昇による課題にも触れました。

これらの学びを通じて、環境保護の重要性や自分たちができることについて考えるきっかけとなりました。また、パーム油の問題については消費者として情報を共有し、持続可能な選択をする意識を持ちたいと生徒達は感じた様子でした。

生徒の感想

・ボルネオ島は生物がたくさんいて珍しい生き物などがいる場所ではなく、現代社会の問題に当てはまる熱帯林の伐採や生物多様性の減少に直面している大変なところだと改めて感じた。全ては自分の知ってあることに繋がっているのだと感じた。

・今日一番印象に残ったのは、「緑の回廊」という言葉です。この言葉は、動物が生きやすいように保護区域をできるだけ繋げる。国連では、面積が大きく、繋がっていることが推奨されています。一部の人たちが環境問題に対して活動している世の中ではなく、全ての人が環境問題に対して意識していく世の中に変えていく必要があると今日感じました。

・ボルネオには生物多様性などたくさんの魅力があることは世界中の人々が知っているが、観光客の見る煌びやかな一面の裏に隠された環境問題にまず気づくことが大事だと思った。エコツーリズムのような、自然環境とうまく付き合いながら観光客にお金を落としてもらう事業に、観光客としてただ何も考えずに消費をするのではなく、ボルネオの環境問題に気づいた上で消費する方がずっと有意義だと思った。世間の流れ的には確かに環境保全が叫ばれる時代ではあるが、個々の決定権の強い現代において、個々が確かな情報を集め、正しく拡散、行動していくことが環境問題解決に向けて僕たちができることだと思う。