甲南高等学校・中学校

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2019/12/14

授業レポート

高2フロントランナー・コース ハイレベル・サイエンス・ラボ (物理)

 

高校生のフロントランナーコースの生徒には、この時期「ハイレベル・サイエンス・ラボ」が行われ、専門的な領域の一歩踏み込んだ研究が行われます。

12月10日(火)、13日(金)のハイレベル・サイエンス・ラボでは、2グループに分かれて、原子物理分野からそれぞれ「プランク定数の測定実験」と「フランク・ヘルツの実験」を行いました。

プランク定数の測定実験では、光電効果によって金属表面から飛び出した電子が、光電管内で逆電圧をかけたコレクターに到達できる限界電圧(これを阻止電圧という)値が、光の振動数によって異なることから、光子が持つエネルギーが振動数に比例することが確認できます。そしてその比例定数であるプランク定数は、振動数と阻止電圧の関係を表したグラフの傾きより求めることができました。

フランク・ヘルツの実験では、加速させた電子をネオン原子、または、アルゴン原子に衝突させ、非弾性衝突による電子のエネルギーの損失から、原子の内部エネルギーがとびとびの不連続な値をとることを確かめました。これにより、ボーアの原子模型を直接的に立証したことになります。

実験の概要説明からデータ収集まで3時間以上におよぶ長丁場となりましたが、各班とも班員が協力し合い、精度の高い結果を導こうと集中して取り組む様子が印象的でした。今後は収集したデータをもとに考察し、論文形式で文章を作成していく予定です。