中学3年生 被爆者・千葉孝子さんによる平和講演会(Global Study Program)

核兵器廃絶へ 被爆者として生きて80年
中学3年生のグローバルラボにて、芦屋市原爆被害者の会(被団協)の千葉孝子さんをお招きし、「核兵器廃絶へ 被爆者として生きて80年」と題した講演会を実施しました。
千葉さんは、1945年8月6日、広島で被爆されました。爆心地から約2.5km離れた自宅で被爆された当時の体験をもとに、戦争や原爆の恐ろしさ、そして“命をつなぎ、生き続けて語る”という決意について、静かに、しかし力強く語られました。
講演の中では、「なぜ午前8時15分に原爆が落とされたのか」「被爆者への調査を行った原爆傷害調査委員会(ABCC)の設置」「第五福竜丸事件と核兵器禁止運動の広がり」など、戦後の歩みとともに被爆者の苦悩や平和への願いが語られました。千葉さんは、「核兵器が存在する限り、安心で安全な地球はありません」と生徒たちに訴え、被爆体験を語り継ぐことの大切さを伝えられました。
生徒たちの感想より
- ガザの戦争で2年間に約6万人以上が亡くなったけれど、広島では原爆1発で約14万人、長崎では約7万人が亡くなったと聞き、原爆の威力のすさまじさに衝撃を受けました。今も世界には約5000発もの核兵器があり、そのうち約4000発がいつでも使える状態にあると知って、とても怖いと思いました。
- ニュースなどで原爆の話を聞いたことはありましたが、実際に被爆した方の話は重みが違いました。被爆者の方々が少なくなっていく中で、直接話を聞けるのはとても貴重なことだと思いました。『被爆者は祝福されるべきときに苦しむ』という言葉が特に心に残りました。
- 原爆の話は80年前の出来事ではなく、今も続いている問題だと感じました。自分たちがこの話を伝えていくことが、核兵器をなくすことにつながるのだと思いました。
命の尊さと平和への思いを未来へ
被爆から80年を迎え、実際に体験された方からお話を伺える機会は限られています。今回の講演を通して、生徒たちは“命の尊さ”と“平和の大切さ”を改めて学び、自分たちの世代が何を考え、どう行動していくべきかを考える貴重な機会となりました。本校では、今後も平和や人権について考える教育活動を続けてまいります。